2009年 08月 17日
8/17今日の名曲
かの「ミスター堕落」こと坂口安吾先生はおっしゃった。
「美は、特に美を意識して成されたところからは生れてこない。(中略)ただ"必要"であり、一もニも百も、終始一貫ただ"必要"のみ。そうして、この"やむべからず実質"がもとめたところの独自の形態が、美を生むのだ」(日本文化私観)
とまあ、さっき夜道を歩きながらジャニスを聴いていて思いだしたんだ、この言葉を。
初期のジャニス。
このさ、BIG BROTHER AND THE HOLDING COMPANY(長えよ)ってバンドの下手さ加減。
この中で歌うジャニスに、わたしゃただならぬ「やむべからず実質」を感じてしょうがない。
その後、ビッグになっていくにつれてジャニスは、ドンドコとバックバンドをすげ替え、遺作の頃のフル・ティルト・ブギーなんてバックバンドは確かに上手いし、音も心地よい。
しかし、だからどうした?という感じなんだな、それは。
夏の夜のジャニス。